心理カウンセラーのリエコです。
今日は『ココロノマルシェ』に寄せられたご相談に回答したいと思います。
特定の人に執着心を抱いてしまう
はじめまして。
最近立て続けにメンタルをやられることが起きて凹んでしまったのでご相談させてもらいました。
SNSで趣味を通じて仲良くなった方(Aさんとします)がいるのですが、その趣味が創作のようなものなのでお互いに感想を言い合ったり、たまには他の方たちと一緒にゲームをしたり、他の好きな物で盛り上がってお話したりと接してきたのですが、明らかにAさんに対して大きすぎる「好き」を抱いてしまって苦しいです。
Aさんはあまりリアルのことやその創作に関係の無いようなことは呟かない人で、私はAさん自身のことをあまり知らず、でもいつか教えて貰えたらいいなと思っていたんですが、先日過去にトラブルがあり今は疎遠になってしまった人(Bさんとします)と遊んでいたことを知ってしまい、今すごくショックを受けています。
知り合った時期は同じなのに、とか、実際に会ってもいいくらい仲良しなの?とか、そもそもどうやって仲良くなったの?とか、そんな事を考えてしまいます。
苦しいです。
私がネットの繋がりしかないAさんに対してここまでの感情を抱いてること自体自分でも行きすぎだと思いますし、どうにかしてこの辛い気持ちをなくしたいです。
今まで色々辛いことはあっても体はぴんぴんしていたのに、今回は他のことも重なって朝仕事を休んでしまって、食事も全然喉を通りませんでした。こんなの初めてです。本当に、どうにかしたいです。ネット上でAさんより仲良しな人もたくさんいるのに、AさんがBさんと実際に会って遊んだ、という事実がショックでショックでたまりません。
私は多分お二人とは実際の居住地がとても遠いと思いますし、私が思っているほどすっごく仲良しになったからじゃなくてなにかのちょっとしたきっかけだったりかもしれないと思ってても苦しいです。しかも最近Aさんは私生活でばたばたしてるようで、話しかけるのも悪いかなあと思うんです。
本当に恋みたいですよね。
相手のことが好きだけど相手は私の事どうでもよくて辛い、みたいな。包み隠さず言うと、私はAさんの1番の仲良しになりたいです。このきもち、どうしたらいいんでしょうか。
from さくらさん
さくらさん、はじめまして。
心理カウンセラーのリエコです。
好きな人の存在って心をウキウキさせますよね!
でも、何かのきっかけで「好き」の気持ちが不安に転じると、たちまち苦しみに変わってしまいます。
さくらさんの「趣味の世界」も、Bさんの登場によって不安に転じてしまったんですね。
Aさんに対する「大好き」な気持ちに、
Bさんに対する「複雑な想い」が絡まって、
さくらさんの心はぐるぐるし始めてしまったのかもしれません。
人は誰でも、問題にすっぽりと包まれてしまうと、視野がぐーっと狭くなって、自分のことがよくわからなくなってしまうもの。
そういう時って、俯瞰して自分の状況を眺めることが出来なくなってしまいます。
さくらさんが現状のぐるぐるとした状況を脱して「自分らしく」在るためには、どんなことが必要になるのでしょう?
まずは、リエコの視点から「さくらさんの現状」を眺め、状況を整理してみたいと思います。
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まず、問題文を読んで私が感じたのは、今さくらさんの心の中はこの3つの想いが複雑に絡みあっているのではないかということでした。
❶Aさんのこと。
そもそもAさんは、さくらさんにとって「もっと仲良くなりたい人」でしたね。
Aさんの”リアルな実生活”や”創作活動に関係のないこと”を、いつか教えてもらえたらいいな。
でも、最近私生活でばたばたしているみたいだし、話しかけるのも悪いな。
そんな想いで、大切にお付き合いしてきたお友達だったのだと思います。
❷Bさんのこと。
Bさんは「過去にトラブルがあり、今は疎遠になってしまった人」。
トラブルがあった‥ということなので、さくらさんにとってはあまり好意的な人じゃないのかもしれません。
そんなBさんが、自分が遠慮の気持ちから近づけないでいるAさんと、リアルで一緒に遊んでいることを知ったんですね。
Aさんがリアルでも遊ぶ相手がいたこともショックだけど、その相手がBさんだったことは、もっとショックなことかもしれません。
自分は声を掛けるのも遠慮してたのに!
知らないうちに先を越されてたー!
みたいな。。
ご相談文を読んでいると、Bさんの登場で、さくらさんのAさんへの気持ちが一気に高まったように見えるのですが、いかがでしょうか?
❸私はどうなっちゃったの?という戸惑い
さくらさんの中には、どこか冷静さのようなものがあるように見えます。
「私はAさん自身のことをあまり知らず」とある通り、Aさんとはネットでしか繋がりがないのですよね。
なのに、体調を崩すほどに想いが募ってしまった自分自身に「行きすぎである」と戸惑ってしまっている様子がうかがえます。
こういうことって、「冷静な時のさくらさん」にはあり得ないことなのかもしれませんね。
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こんなたくさんの想いが絡み合っていると、混乱してしまいますよね。
とてもしんどい状況だと思います。
さくらさんは表題に「執着心」という言葉を使われていますね。
執着とは「心が囚われて離れない状態」をいい、怖れや不安を伴います。
自分軸を失い、他人軸の状態に陥るからです。
これがまさに、さくらさんの今の状態を表しているのかもしれません。
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包み隠さず言うと、私はAさんの1番の仲良しになりたいです。このきもち、どうしたらいいんでしょうか。
でも、さくらさんのいちばんの願いは、実はとてもシンプルです。
「Aさんと仲良しになりたい」
これは、Bさんが登場する前から持ち続けている想いでしたね。
そして、そこに登場する人物は「Aさん」と「さくらさん」だけです。
Aさんを思いやるがゆえに、なかなか距離を縮める行動がとれなかったさくらさん。
関わっていられるだけで幸せ。
さらに仲良くなれたらもっと幸せ。
ご相談文からは、そんな印象を受けました。
そこにBさんが登場することで、さくらさんは「自分の願い」をはっきりと自覚していくことになります。
そして、恋のような切ない想いに苦しんだり、自分の「感じている感情」に「理性」がついていかなくて戸惑ったり、「Bさん」や「状況」にたくさん翻弄されてしまいます。
自分軸を見失った状態、とも言い換えられるかもしれません。
ライバル的な存在って、ついつい心を揺さぶられちゃいますよね。
でも、だからこそ。
そんな時にはいちど自分軸に立ち返って、「自分はどうしたいのか?」を自分に問いかけてみることが必要なのかもしれません。
自分の心の平和のために。
具体的には
●私はAさんとどんな関わりをしていきたいのか?
●私はどのくらいの距離感でいるのが心地よいと感じるのか?
といったことを、自分と相談してみるんです。
自分軸に戻ることができると、「今、自分にできること」がみえてきて、次のアクションがとりやすくなります。
それはさくらさんにとって、「仲良くなるための行動を起こすこと」でしょうか?
それとも「自分のペースを大切にして仲良くなっていくこと」でしょうか?
そして、もしも自分軸に戻った時に「Aさんの1番の仲良しになりたい」という願いがそのままあるなら、さくらさんが「今、いちばんよいと思うこと」をやってみるといいと思います。
ただし、その結果をコントロールすることはできません。
Aさんのその時の状況も、Aさんがさくらさんのアクションをどんなふうに受け止めるかも、タイミングの問題も、誰にもどうすることもできないですもんね。
だからこそ、自分が「できることはやった」って思えることが大事だと思うんです。
*****
私生活でバタバタしている様子のAさんに「話しかけるのも悪いかなぁ」と感じてしまうさくらさんは、思いやりが深く、とても優しい人なのだと思います。
でも、その優しい気持ちがあるがゆえに、相手を優先して「自分の望み」を引っ込めてしまったり、なかなか行動に移せないことが多いのかもしれません。
そんなさくらさんにとって、Bさんは、「自分の願い」を自覚し「行動に移す」ことを促してくれるために現れてくれた人なのかもしれませんね。
心がぐるぐるして自分を俯瞰できなくなった時には、またカウンセラーに頼ってみてくださいね!
さくらさんが、自分らしく前進していくことが出来ますよう、応援してます!
心理カウンセラー リエコ
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