心理カウンセラーのリエコです。
今日は『ココロノマルシェ』に寄せられたご相談に回答したいと思います。
生きていい理由が自分の中にない
初めまして。
約二年前にセルフで自分を消そうとしたら、折り悪く弟のひとりと友人のひとりに察知されてしまい、のうのうと生き延びてしまった者です。
趣味という趣味、好きなことから根こそぎ興味が奪われ、無為に生きている中、どうやって社会復帰を果たせばいいのか、完全に自分を見失っている現状です。
楽しいとか嬉しいとかそんなこと感じるのが許されるのか、今までしでかしてきたことを思えば生き直すとか許されないのではとか、苦しいのが当然とか、そういう。
現状、実家に無理矢理送還されなかっただけでも大変にありがたいのですが、実家に戻ってまた自分を追い詰めて死んでしまった方が楽だったかもなとはよく思います。
こんな状況でもなんで生きてるんだろう、どこかでやり直せるとでも思ってるのか図々しい、と。
やり直せるならさっさと回復すべきだし、いつまで立ち止まったままでいなくてはいけないのかと。
昔は愛情深い人間だったような気がしてます。幻かもしれないけど。
今は愛する人などこの世にひとりもいなくて、踏みとどまる理由もなにもないのです。
でもすぐに終わらないことが苦しい日々です。
生きたいと思ったことなど生まれてからずっとなかった人間が更に絶望した場合、どうやって生きることを自分に希望として願えるのでしょうか。
生きていい理由がほしかったし、生きていたいと思える心がほしかった人間は、本当に生きている必要などないのに。
どうやって自分が生きることを許せるのでしょうか。
かなめさん、はじめまして。
心理カウンセラーのリエコです。
マルシェに心の声を聞かせてくださり、ありがとうございます。
悩みの中にすっぽりと包まれてしまうと、その”ぐるぐるから抜け出せない状態”がさらにしんどさを感じさせるもの。
そして、ぶつけどころのない感情を「自分」にぶつけるしかなくて、かなめさんの心はすりきれてしまっているのかもしれません。
でも、ご相談文を読んでいくと、つらくて重たい気持ちを抱えながらも、どこかに希望を感じたくて、明るい光を探しているかなめさんのまなざしもうかがえます。
それはもしかしたら、明るい光の世界を既に知っているからなのかもしれませんね。
誰かや何かを愛すること。
趣味を楽しむこと。
かなめさんは、もともとはそういう世界にいたのではないでしょうか。
そして、人一倍感性の豊かな方だから、人一倍傷つきやすいのかもしれません。
豊かな感性をもっている人が感性を閉ざしてしまうと、そのギャップに、戸惑いも大きいのだと思います。
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楽しいとか嬉しいとかそんなこと感じるのが許されるのか、今までしでかしてきたことを思えば生き直すとか許されないのではとか、苦しいのが当然とか、そういう。
こんな状況でもなんで生きてるんだろう、どこかでやり直せるとでも思ってるのか図々しい、と。
やり直せるならさっさと回復すべきだし、いつまで立ち止まったままでいなくてはいけないのかと。
かなめさんは、自分のことを責めてしまっているんですね。
自分を責める人って、優しい人なのだと思います。
それを「誰か」や「何か」のせいにして責めることをしないのですから。
自分を責めてしまう人って、愛情深い人なのだと思います。
自分や誰かのために「こう在りたい」という想いがあるから、そう在れなかったことに苦しんだり後悔の気持ちに苛まれてしまうのですから。
でも、自分を責めるってとても生きづらいことですよね。
だってそれは、自分の中に裁判官や警察官がいるようなもの。
自分の中に「×」を見つけだし、「それはダメだ」「お前が悪い」「〇〇するべきなのに」って責められたり、罰を与えられたり。。
それが24時間ずっとです。
それは苦しいし、しんどいし、心が折れちゃいますよね。
「自分にいちばん厳しいのは、自分」といいます。
自分に対しては、遠慮が要りませんものね。
だからその分辛辣になりやすく、なおさらダメージを大きくしてしまうのだと思います。
かなめさんに何があったのかわからないけど、そうなるにはそうなる事情があったのではないでしょうか?
もしもそれが悪意でやってしまったことだとしても、かなめさんが悪意を抱いたのには、何かしらの理由があったはずです。
でもその理由は、かなめさんにしかわからないこと。
かなめさんご自身が、自分に聞いてあげないと、誰も知りえないことです。
だから、かなめさんの中に弁護士を発動して、かなめさんの事情を聞いてあげませんか?
そして、味方になってあげませんか?
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実は私も、かなめさんとよく似た状態に陥ったことがあります。
意欲が消え、ポジティブな感情が一切なくなってしまったんです。
ポジティブな感情がない世界はとても味気なく、気持ちが重くて、希望もみえなくて。
無気力でポカーンとして、何のために生きているのか分からないような状態でした。
どうしてそんなふうになってしまったのか?
私の場合は、「感じたくない感情」を感じないために心に蓋をしてしまったことが原因でした。
感じてしまったら痛すぎてダメージが大きすぎると感じた時、人は無意識に心に蓋をします。
すると、「感じたくない感情」だけでなく、好きや楽しいなどの「ポジティブな感情」も一緒に蓋の下に隠してしまうのです。
もしもかなめさんが私と同じ状態にあるなら、かなめさんの中には、感じたら生きられないくらいの大きな「痛みの感情」があるのかもしれません。
実家に戻ってまた自分を追い詰めて死んでしまった方が楽だったかもなとはよく思います。
ご相談文からははっきりと状況がわかりませんが、もしもかなめさんの中に「痛みの感情」があるなら、それは幼少期のご家族のいろいろが関係しているんじゃないかな。
自分をたくさん責めてしまうことも、そこに起因しているのでしょうか。
そして、いろんなことがあって、自分らしく生きられない状態に陥っているのではないかな。
そんなふうに感じたのですが、お心当たりはありますか?
もしもカウンセリングの場でしたら、ご家族の話をもう少し掘り下げておうかがしてみたいです。
かなめさんの心の中にある「痛みの感情」がどんなものだったのかを探り、癒していくことで、心の蓋をはずし、ポジティブな感情を取り戻していきます。
そして、本来の「かなめさんらしさ」の視点から、その先の希望に向かう道筋を探していくかなと思います。
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今のかなめさんに必要なこと。
私の経験を踏まえてお伝えするなら、それは「休息」だと思います。
こんなに不安でいっぱいなのに。。
いつまで立ち止まったままでいなければいけないの。。
そんなお声が聞こえてきそうです。
うんうん、よくわかります。
安心してゆっくり休むなんて、いま苦しみの中にいるかなめさんにはとんでもないことかもしれません。
でも、ぐるぐるとした状態でどんなに知恵を絞っても、良いアイデアは浮かびません。
ぐるぐるの中にいるかなめさんがどうやってもこの状況から抜け出せないのは、「今の自分」の中に答えがないからだと思うのです。
なので、これからのことも、社会復帰も、「元気になった自分」に託しませんか?
今よりも自分らしい選択ができるはずです。
もしも抵抗があれば、期限を決めて休息時間をとるのもいいかもしれませんね。
”心の中の戦争”を休戦するみたいなイメージです。
その時間は、ただただ”自分が心地よくなること”だけを考えて過ごします。
心の中の「裁判官」や「警察官」に出ていってもらって、いつも自分に優しく寄り添ってくれる「看護師さん」を発動するイメージです。
心と体が癒され十分な休養がとれると、自然に元気は戻ります。
そして、元気なかなめさんは、今とは違う視点から、今よりもっとよいアイデアが得られるはず。
そのために、今は心が擦り切れてしまっているかなめさんを休ませてあげませんか?
充電する気持ちで、ゆっくりと「心を整える時間」をとってみるのはどうかなと思いました。
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この苦しみは、かなめさんにとって「これからを生きるため」に起きていることだと思うのです。
「生き延びてしまった」のではなく「何かのために生かされた」のだとしたら?
パワーを取り戻したかなめさんが、そんな風に発想を変えていけますように。
ひとりで難しければカウンセラーを頼ってくださいね。
かなめさんの毎日に、明るい光が戻りますよう応援してます!
心理カウンセラー リエコ
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